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企業を立て直す、「事業再生」の基本

今年に入って、予期せぬコロナウイルスの蔓延から、業績が悪化している会社が多くなっています。国による支援もありますが、特に飲食店などはそういった支援だけでは経営を維持できないのが現状です。そんな中、業績の回復を目指して「事業再生」に取り組む企業も少なくないはずです。さて、今回はそういった状況を鑑みて、まずは「事業再生」とは一体何なのかということについて、基本的なことをおさらいしていきましょう。

 

事業再生とは

簡単に言いますと、事業再生とはその名の通り企業が取り組んでいる事業にメスを入れて、改善をしていくということになります。これに対して、「企業再生」という言葉もあります。この違いについて、簡単に触れておきます。これは、対象となるのが企業となります。このため、企業の経営などもっと大きな

部分に触れていく手法となります。最近放送が終了しましたが、大人気ドラマ『半沢直樹』で後半に出てきた帝国航空に対して、半沢たち銀行が行っていたのが「企業再生」となります。なぜ、銀行がこうした「企業再生」に尽力するかというと、融資をしている分を取り返さなければ銀行の損失となるからです。倒産されてしまえば、予定していた返済が完全に行われることは難しくなってしまいます。ですから、融資をした銀行は経営不振の企業に対して、企業再生の手伝いをすることになるのです。ドラマでは、国が「債権放棄しなさい!」と各銀行に詰め寄っていましたが、これを認めてしまうと銀行側の大きな損失になってしまうので、半沢たちは全力で抗っていたわけです。さらに、企業再生を行うためには、経営改善たけでなく事業の改善も必要となりますから、「事業再生」も同時に行われるという構図となります。

さて、事業再生の具体的な内容はと言いますと、債務者が債権者の協力を得ながら、債務の免除やスケジュール調整を行っていくことで、まずは企業や個人の財務状況の改善を図り、事業の再生を促していくというものになります。

 

事業再生のために行うこと

さて、自社の経営が思わしくなく、事業再生を行わなければならないということは誰でも考えることだと思いますが、事業再生を行っていく上で必要なことが何かは十分に知られていません。

 

①経営者が事業再生を行うことを決める

②経営や事業の状況をしっかり把握する

③経営改善計画をつくる

④場合によっては再生手続きを検討する

★資金繰りの改善

 

そもそも企業再生を行うためには、再生できる要素がなければいけません。ですから、事業再生によって資金繰りのスケジュールを調整したとして、それによって事業が再生できるという見通しがなければならないのです。このため、「資金繰りの改善」というのは大前提となります。さらに、その事業自体に未来が無ければ、再生してもまた同じ状況に陥ってしまうでしょう。事業自体が既に再生できないような状態になってしまっている場合は、事業再生を行うことは難しくなります。前提を満たして、事業再生を行う時に恐らく問題となるのは、④の再生手続きの部分でしょう。この再生手続きは、大まかに2種類「公的再生」と「私的再生」があります。この公的再生を行う際に、経営者は難色を示す場合が多いです。なぜなら、手続きには裁判所が関わることとなり法的再生を行っていることは必ず明るみに出るからです。このため、企業の信頼がダウンする恐れがありますし、取引先からの取引停止などにつながることがあるからです。再生を行いたいのに、企業にダメージを与えてしまうというイメージが強いのが法的再生です。一方で、私的再生の場合は裁判所を通すことがなく、手続きを行っていることが明るみにでることはありません。債務者と債権者のごく個人的なやりとりに留まるわけです。だからと言って、私的再生が万能なわけではありません、企業のイメージは保つことができるかもしれませんが、話し合いの内容に第3者が介入しないので、債権者に有利な内容で進められてしまう場合があります。どちらも一長一短で、その企業に合った選択が必要となります。

 

猶予をもらうための経営改善計画

いよいよ事業再生を行うということになれば、経営改善計画を立てることとなります。なぜかというと、銀行への返済金額を減らしてもらう必要があるからです。事業の再生を行う時には、資金繰りが苦しくなっていることが原因となりますから、この部分をまず緩和するために経営改善計画を提出して、猶予をもらうのです。この時、銀行に認めてもらうためには、下記のポイントに気を付けて経営改善計画を立てる必要があります。

・3年以内に黒字化することができる

・5年以内に債務超過を解消することができる(場合によっては10年)

・10年以内に全債務を返済することができるキャッシュフローをつくる(場合によっては15年)

・計画内の売上目標や利益目標の数値の8割以上が達成できる

 

このポイントを押さえつつ、かなり具体的な数値を盛り込んだ誠実な計画が必要となります。

経営改善計画のより詳しい内容については、改めて詳しくご紹介していこうと思います。

 

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